ここでは、K-Board を使用中に生じる可能性のある問題の解決策をいくつかご紹介します。
接続の問題
K-Board とコンピュータの接続がうまく行かない場合、問題解決にはいくつかの方法が考えられます。
別の USB ケーブルを試してみる
トラブルの時、最初に試すべき(そして、多くの場合見逃される)ことは、別の USB ケーブル、できれば正常に使用できることがわかっているものを試してみることです。ケーブルに問題があると、動作がおかしくなったり、全く動作しなくなったりします。
別の USB ポートに接続してみる
ケーブルをコンピューターの別の USB ポートに差し替えると正常に接続できるかもしれません。非常に稀なケースですが、K-Board と相性の悪い USB ポートがあります。
外部電源の無い USB ハブは使用しない
外部電源を使用しない USB ハブが K-Board に十分な電力を供給できずに、接続の問題が発生することがあります。外部電源を使用しない USB ハブは、コンピューターの USB ポートから供給される電源をハブのそれぞれのポートで分け合うので、K-Board をコンピューターの USB ポートに直接接続した時よりも電力供給量が少なくなってしまいます。
どうしても USB ハブを使う必要がある場合には、必ず外部電源を接続するハブを使用してください。
USB ハブを使わずに試してみる
USB ハブを介した接続で問題が発生した場合は、ハブを外してコンピューターの USB ポートに直接接続してみてください。これで正常に接続できるようになるかもしれません。
OS 固有のバグに注意
問題の原因が K-Board にある可能性があるのも確かですが、実際には OS 自体に問題がある場合もあります。Mac OS の CoreMIDI バグや、Windows のクラス・コンプライアント機器の制約といった問題にも、常に注意を払うようにしてください。
別のコンピューターに接続する
K-Boardがコンピューターと全く通信しない場合は、別のコンピューターを使用してみてください。
別のコンピューターで正常に動作することを確認したら、ふたたび元のコンピューターで試してみてください。これで接続の問題が解決した例もあります。
Mac OS の CoreMIDI バグ
Mac OS の CoreMIDI には興味深い(潜在的な)バグがあり、これが K-Board だけでなく、クラス・コンプライアントの MIDI 機器全般の接続問題の原因になる場合があります。
コンピューターの電源を入れてK-Board(あるいはその他のクラス・コンプライアントの MIDI 機器)を最初に接続した時に、コンピューターと正常に接続できても、MIDI 機器のリストが更新されない場合があります。
そのため、すでに起動しているオーディオや MIDI のアプリケーション(K-Board のエディタやAbleton、Logic など)が、コンピューターとは正常に接続できているはずの K-Board を認識しないのです。
MIDI 機器のリストを更新するには、コントローラーをいったんポートから外して接続しなおすか、または手動で Audio MIDI Setup アプリケーション(/Applications/Utilities ディレクトリ内にあります)の再スキャンを行うしかありません。
興味深いのは、コントローラーをそのコンピューター自体に初めて接続した時には、この現象が起きないということです。どうやら、MIDI 機器が Audio MIDI Setup 内に作成された時にはリストが更新されるのに、Audio MIDI Setup 内のリスト内にすでに存在する機器については更新されないようです。この動作が意図的で想定されているのかどうかはともかく、注意する必要はあります。
私たちはこの現象を、Mac OS の 10.6 から 10.9 にかけてのバージョンで確認しています。
コンピューターを起動した後、何かのアプリケーションを起動する前に必ず K-Board を接続しておくことです。
では、このバグに遭遇した場合にはどうすれば良いでしょうか? その場合にも、いくつかの解決策があります:
●K-Boardの接続をいったん外して、ふたたび接続する。
●Audio MIDI Setup を起動して、MIDI 画面の「Rescan MIDI」ボタンをクリックする。
●別のオーディオや MIDI のアプリケーションを起動する。
上の 3 つはいずれも MIDI 機器リストを更新するための方法です。これで「アプリケーション内」での接続が成立するはずです
Windows のクラス・コンプライアント機器の制約
Windows XP や Vista、Windows 7、Windows 8 では、クラス・コンプライアントの MIDI 機器を複数のアプリケーションに接続することができません。K-Board もクラス・コンプライアントの MIDI 機器なので、この制約に引っかかります。
そのため、複数のオーディオ/ MIDI アプリケーション(たとえばアドバンスト・エディタと Ableton Live)を同時に起動していると、どちらか一方しか K-Board と接続できなくなります。ですから、K-Board をエディットする際には、他のオーディオ・アプリケーションを絶対に起動しないようにしてください。起動してしまうと接続の問題が発生して、非常な混乱の原因となります。
これは KMI 製品だけの問題ではありません。クラス・コンプライアントの MIDI 機器の全てに当てはまります。