ここでは、SoftStep を使用中に生じる可能性のある問題の解決策をいくつかご紹介します。
Windows でのファームウェア・アップデート時の問題
Windows でエディタからファームウェアをアップデートしようとしてトラブルが起きる可能性があります。その場合は、アップデートを自動的に行う FirmwareUpdater.exe という別のユティリティがあります。使用法は以下の通りです。
1. 全てのオーディオ/ MIDI アプリケーションを終了します。
2. SoftStep をコンピューターに接続します。
3. Windows の Explorer ウィンドウで、ベーシック・エディタまたはアドバンスト・エディタのフォルダーを探します。ユティリティはどちらのフォルダーにも入っています。
4. FirmwareUpdater.exe をダブルクリックします。
5. ファームウェアのアップデートが終了するのを待ちます。しばらく時間がかかるので、焦らずにお待ちください。ファームウェアの送信中は、アップデートのユティリティがその旨を表示します。SoftStep の表示は消えているはずです。
6. アップデートが終了したら、ファームウェアアップデーターの画面を閉じます。
ファームウェアのアップデートが成功したら、いずれかのエディタを開いて作業を再開してください。SoftStep は正常に動作するはずです。
接続の問題
SoftStep とコンピュータの接続がうまく行かない場合、問題解決にはいくつかの方法が考えられます。
SoftStep の正しい USB ポートを使用しているか確認
SoftStep 本体には、メインの USB ポート(「USB」と表示された USB B 端子と Expander 用のポート(「Expand」と表示されたミニ USB 端子)の 2 個の USB 端子があります。コンピュータとの接続には常にメインの USB ポートを使用してください。Expander 用のポートは KMI MIDI Expander 専用なので、コンピュータに接続しても動作しません。
別の USB ケーブルを試してみる
トラブルの時、最初に試すべき(そして、多くの場合見逃される)ことは、別の USB ケーブル、できれば正常に使用できることがわかっているものを試してみることです。ケーブルに問題があると、動作がおかしくなったり、全く動作しなくなったりします。
別の USB ポートに接続してみる
ケーブルをコンピューターの別の USB ポートに差し替えると正常に接続できるかもしれません。非常に稀なケースですが、SoftStep と相性の悪い USB ポートがあります。
外部電源の無い USB ハブは使用しない
外部電源を使用しない USB ハブが SoftStep に十分な電力を供給できずに、接続の問題が発生することがあります。外部電源を使用しない USB ハブは、コンピューターの USB ポートから供給される電源をハブのそれぞれのポートで分け合うので、SoftStep をコンピューターの USB ポートに直接接続した時よりも電力供給量が少なくなってしまいます。
どうしても USB ハブを使う必要がある場合には、必ず外部電源を接続するハブを使用してください。
USB ハブを使わずに試してみる
USB ハブを介した接続で問題が発生した場合は、ハブを外してコンピューターの USB ポートに直接接続してみてください。これで正常に接続できるようになるかもしれません。
OS 固有のバグに注意
問題の原因が SoftStep にある可能性があるのも確かですが、実際には OS 自体に問題がある場合もあります。Mac OS の CoreMIDI バグや、Windows のクラス・コンプライアント機器の制約といった問題にも、常に注意を払うようにしてください。
別のコンピューターに接続する
SoftStep がコンピューターと全く通信しない場合は、別のコンピューターを使用してみてください。
別のコンピューターで正常に動作することを確認したら、ふたたび元のコンピューターで試してみてください。これで接続の問題が解決した例もあります。
Mac OS の CoreMIDI バグ
Mac OS の CoreMIDI には興味深い(潜在的な)バグがあり、これが SoftStep だけでなく、クラス・コンプライアントの MIDI 機器全般の接続問題の原因になる場合があります。
コンピューターの電源を入れて SoftStep(あるいはその他のクラス・コンプライアントの MIDI 機器)を最初に接続した時に、コンピューターと正常に接続できても、MIDI 機器のリストが更新されない場合があります。
そのため、すでに起動しているオーディオや MIDI のアプリケーション(SoftStep のエディタやAbleton、Logic など)が、コンピューターとは正常に接続できているはずの SoftStep を認識しないのです。
MIDI 機器のリストを更新するには、コントローラーをいったんポートから外して接続しなおすか、または手動で Audio MIDI Setup アプリケーション(/Applications/Utilities ディレクトリ内にあります)の再スキャンを行うしかありません。
興味深いのは、コントローラーをそのコンピューター自体に初めて接続した時には、この現象が起きないということです。どうやら、MIDI 機器が Audio MIDI Setup 内に作成された時にはリストが更新されるのに、Audio MIDI Setup 内のリスト内にすでに存在する機器については更新されないようです。この動作が意図的で想定されているのかどうかはともかく、注意する必要はあります。
私たちはこの現象を、Mac OS の 10.6 から 10.9 にかけてのバージョンで確認しています。
コンピューターを起動した後、何かのアプリケーションを起動する前に必ず SoftStep を接続しておくことです。
では、このバグに遭遇した場合にはどうすれば良いでしょうか? その場合にも、いくつかの解決策があります:
●SoftStep の接続をいったん外して、ふたたび接続する。
●Audio MIDI Setup を起動して、MIDI 画面の「Rescan MIDI」ボタンをクリックする。
●別のオーディオや MIDI のアプリケーションを起動する。
上の 3 つはいずれも MIDI 機器リストを更新するための方法です。これで「アプリケーション内」での接続が成立するはずです
Windows のクラス・コンプライアント機器の制約
Windows XP や Vista、Windows 7、Windows 8 では、クラス・コンプライアントの MIDI 機器を複数のアプリケーションに接続することができません。SoftStep もクラス・コンプライアントの MIDI 機器なので、この制約に引っかかります。
そのため、複数のオーディオ/ MIDI アプリケーション(たとえばアドバンスト・エディタと Ableton Live)を同時に起動していると、どちらか一方しか SoftStep と接続できなくなります。ですから、SoftStep をエディットする際には、他のオーディオ・アプリケーションを絶対に起動しないようにしてください。起動してしまうと接続の問題が発生して、非常な混乱の原因となります。
これは KMI 製品だけの問題ではありません。クラス・コンプライアントの MIDI 機器の全てに当てはまります。